貝の山

底引き網漁では赤貝以外にもいろいろな貝が獲れる。

 

①ヴィーナスの絵画でお馴染みのイタヤ貝。

②この辺では「じょんじょろ貝」とかいう何やらおぞましい名前で呼ばれている正式名称スダレ貝。

③小粒だが綺麗め巻貝のミヤコボラ貝。

④肉食貝イーター貝のアカニシ貝。

⑤異常に柔らかい外殻なのがちょっと意外な、超有名貝トリ貝。

⑥高値らしいがあまり乗らないテングニシ貝。

⑦貝柱がめちゃ美味しいタイラギ貝。

⑧広島では好んで食べられる & 夜泣きの薬として使われたというヨナキ貝。

 

他にもあるかもしれないが、こんなところかな。

いずれも美味しいのだが・・・

 

①、②はそこそこ獲れる。だが市場で売ってもあまり値がつかない。Kgあたり50円から100円らしい。

③はかなり獲れる。が市場に出しても赤字コースらしい。出す人はいない。

④Kgあたり300円から400円で売れる。あまり獲れない。

⑤昔は掃いて捨てるほどいたらしいが、今はあまりいない。採れる事は採れるがいずれも小さい。

エイが増えているため、おそらく彼らに食べられているのではないのだろうか。

まとまった量で売ったら多分いい値が付く。

⑥、⑧は数があまり獲れない。生け簀に活かしておいて、貯まったら売る人が多いみたい。

⑦8割方のタイラギ貝は爪にぶっ刺さって上がって来る(傷物)ため、

ほとんど自分たちで食べて消費してしまう。

無傷なのを市場に流した事があるが、その時はKgあたり300円から400円の値が付いた。

 

まあ、こんな風に様々な理由があるんだけれど

底引き網漁の外道(?)貝は内々で消費したり

海に返されたりと、いわゆる未利用魚の扱いを受けたりすることが多い。

 

①と②はいままで2Kgあたり200円で買い取ってくれる人が居たので

コツコツと集めて活かしていたんだけれど・・・

 

今回、割れているのも、そうでいないのも、上記の貝であるのならば

一律Kgあたり300円で買い取ってくれる料理屋をやっている御仁に出会えて

それがゲームチェンジャーになりそう。

 

今まで海に戻していたやつらが急に宝の山に見えてきたぜ!