サワラツール潜航板

 

サワラツール潜航板ー

 

単純に疑似餌を素早く望んだ深度に沈めるだけではなく、

その疑似餌にまるで生きているかのような、生餌のようなアクションを与えてくれるという

数ある潜航板の中でも間違いなく大傑作と言える存在。

 

対馬の漁師が考案し、使用していたものを

同じく対馬の(株)タケダ重工が許可&特許を取り、

大量生産にむいた素材でリファイン・製造・販売しているようだ。

(おそらく)漁協を通してのみの販売となっているためか、一般に出回る事は極めて稀。

最早、漁師の間で秘匿されている漁具と言っても過言ではないだろう。

 

・・・

 

1枚2万円と極めて高価だが、使い方をマスターできれば

信じられない勢いで鰆を釣りあげられるというとんでもない代物だ。

 

そう・・・

 

あくまで・・・

 

マスターできればの話である。

 

ただ単純に曳っ張っていても釣れない。

「曳っ張ってるだけで釣れる」なんて教わったけれど、そんなの全くもって嘘である。

「曳っ張ってるだけで釣れる」なんてのは調整が完璧=マスターしているからに他ならない。

「何が分からないのかも分からない」状態で曳っ張っていては何も釣りあげる事はできない。

今日までの佐竹のように。

 

ちょっと詳しく書きたいんだけれど・・・

動画ネタにしたいので詳細はとっておくとして。

 

まあ、なんだ。

例のスマート漁具のおかげで・・・

なんで今までコイツを使っていたのにも関わらず

釣果が人並み以下だったのかが今日、ようやく分かった。

 

潜航板の振り(舵調整)、ブレ、魚の気をひくための着色、

道具のバランス、クッションゴムの有無、弓角の色、形・・・

特許登録された際の説明文書はもちろん、複数人の先輩漁師から色々話を聞いたりとかして

自分なりに研究&手を尽くしてきてはいたものの・・・

これらはたぶん、結局大した問題ではなかった。

(潜航板の振り(舵調整)だけは大した問題かもしれないが)

 

結局のところ・・・

薄々感付いてはいたのだけれど・・・

 

結論を言うと、自分の潜航板、ちゃんと潜っていなかった。

 

他の漁師がワイヤーを50m出すと

潜航板の先に繋がった疑似餌は大体24mの深さを泳ぐらしい。
(ワイヤーと書いたが正確にはビシマ。等間隔に重りのついたワイヤー。)

 

自分もそのつもりでいた上に、

道具の入水角度や送り出したワイヤーの長さから計算して

大体深度が25mくらいだろうなとしたり顔で推定したりなんだのしていたワケなんだけれど・・・

 

なんと。

 

自分の道具、60m出して深度12mまでしか潜っていなかった。

 

!?

 

正直、目を疑ったね。

 

タナが違うんだもの。釣れるワケがない。

深度25mから30mの位置にいる獲物を狙っているのに、実際の道具は12mの位置にあっただなんて。

自分の道具は相当に海中で弓なりになっていたのだな・・・。

 

釣れねーワケだぜ。

今まで釣れていたのは自分みたいなはぐれ者だったんだな。としみじみ。

 

思えば、推定深度25mで道具をやっている時に

風に流されて深度18mの海域に入っちゃった時も無事だったし・・・

そうじゃあないかと思っていたんだよ。

 

 

・・・

 

え?待てよ?

 

じゃあ、どんくらい出したら25mまで沈むワケ?

とやってみたら・・・

 

なんと110mも出してやっと深度25mに到達。

 

おかしいぞ・・・

 

こんなことがあるのか?

 

他の人の倍近くかかっているじゃあないか。

同じだけ道具を沈められるようになったとして、

倍近くワイヤーを出す必要があるのなら回転率には雲泥の差が出る。

釣り上げたらまたすぐに道具を出すのが理想なのに、

巻くのにも、出すのにも時間がかかってちゃあダメだ。

道具を出していない時間が長ければ長いほど、それだけ釣るチャンスが少なくなってしまう。

 

何故だ?

何が他の人と違う?

 

彼らは間違いなく50mあるいは60m出して深度25mの位置のサワラを釣っている。

魚探に映る魚影が動かぬ証拠だ。

12mの深度には何も映ってはいない。

 

ワイヤー(ビシマ)の重さか?

あるかもしれないが、他の漁師がそんな激重なワイヤーを使っているだなんて聞いた事がない。

第一、自分の使っているワイヤー(ビシマ)は先輩漁師に聞いて買ったワイヤー(ビシマ)だ。

間違いなく同じものだ。

 

なんだ?

何が違う?

 

・・・

 

あ!!

 

穴あけガイド

 

これだ・・・

 

何も指定しないで注文したら、勝手に98の位置に穴が開いて紐が通ってやってきたけど、

(おそらく基本位置)

これ、他の人はもしかしてもっと大きい数字のところに穴が開いているんじゃないのか?

これ、数字が大きい位置に穴が開いていると、

少ないワイヤー(ビシマ)の出しでより深く潜るようになるらしいんだよね。

 

そう思って先輩漁師に聞いてみたら案の定。

 

105から110の位置に穴が開いている人が主流なんだって。

 

まじか~。

 

98の位置の穴じゃあ浅いところにいるサワラしか狙えないってワケか。

でも自分で開けるにしてもなー。

ホント、微細な凹凸の影響を受けるからなー この潜航版は。

要らんDIYでアクションからアピール力が削がれたら元も子もない。

 

新しいの注文するかな~。

 

というか・・・

 

まてよ・・・

 

みんな当たり前のように2丁道具でやってるけれど・・・

この性質を利用すれば4丁道具もいけるのでは・・・。

 

閃いちゃったかもしれん。

 

カー!忙しくなるぞコイツぁ!