◆ このサイトについて:

34歳にして知り合いゼロ、経験ゼロ、漁具ゼロの状態から脱サラ、

神奈川県横浜市から山口県瀬戸内海側の離島「浮島」(うかしま)にIターンし、

漁師として独立開業を目指し始めた男のサイトです。

メインコンテンツは日記、ショップ(独立後)、公開出納帳(独立後)の予定。

 

山口県のニューフィッシャー育成事業にのっかり

2年間親方の元で修行し、それから漁師として独立します。

 

34歳にして漁師になろうと思った男が一体何を考え、何を成すのか。

はたまた何も成せないまま終わるのか。

是非ご笑覧くださいな。

ここが浮島(うかしま)。

瀬戸内海に浮かぶ離島です。

  

◆中の人について:

名前:佐竹

性別:男

配偶者:なし

生年月日:1985年7月3日

前職:住宅の電気工事関係。パンフレット作ったり、工事したり、お客さんに営業トークしたり。いろいろしたよ。

趣味:登山、トレッキング、アウトドアギア蒐集、漫画、ゲーム

好きな音楽:特に好きなのはブルーグラス、カントリー系。歌手で言うとClaire Lynch女史。でもなんでも聞きます。

好きな映画:『October Sky』(邦題:遠い空の向こうに)、マーベル系も好き。

性格:一言で表すなら「粘」。色々な意味で。陰キャというよりは隠者めいた隠キャ。ぽつんと一軒家が憧れ。

一人称:仕事上、その延長にある付き合い、目上の人に対しては「ワタシ」。プライベートでは「オレ」。

このサイトでは両者不適当な気がしたのでー ちょっとアホっぽいですが「佐竹」で通します。

 

  

◆ 何故漁師になろうと思ったのか:

まず、第一前提として海に限らず自然が好き。

その中に身を置くのも好き。そういう環境で育ったからかも。

首都圏で仕事をしつつ、週末は登山にでかけるというのが

佐竹の基本行動パターンでした。

 

が、いつしか生活は仕事に追われ、休日が訪れても

「やりたい事する時間がない。」「やりたい事する元気がない。」

などと自分に言い訳をして、何もしない始末。

挙句の果てには休日出勤なんかもあったりして

結果、体力をセーブするために会社と現場と家を行ったり来たりするだけの生活に。

 

仕事では他人のケツを拭いて回り、

とても達成不可能なスケジュールの下毎日働かされ、

首都圏で意味もなく起こる渋滞に巻き込まれ、

必然的に客先に訪問する時間も遅刻する。

そしたらそしたで不可抗力で客になじられて。

アップタイムの8割方憤怒の形相でイライラしている始末。


これでいいのか。

このままでいいのか。

人生は一回しかないのにこのままでいいのか?

あと何日やり過ごせば自由になれる?

死ぬまでこれを繰り返すのか?

死ぬ時に後悔するんじゃあないのか?


子供の時には「やりたい事する自由がない。」と言い訳して

大学生の時には「やりたい事するお金がない。」と言い訳していた。

そして今は「やりたい事する時間がない。」「やりたい事する元気がない。」?


言い訳ばかり。

違うだろ。


やりたい事する勇気がない。」の間違いだろう。

 

生きたいように生きるのが人生だろう。

真に楽しいと思える生き方をせず、意味のある人生と言えるだろうか。

今の状況は本当に生きてると言えるだろうか。


よし。


すんごくお世話になったが、今の職業から離れよう。

そして、自分が自分らしく生きられるであろう職業に就こう。


それはなんだ?

 

そんな自問自答を繰り返した果てに辿り着いたのが第一次産業でした。

第一次産業だったらコンクリートジャングルを抜け出して、きっと自分の好きな自然の中で働ける。

しかし農業は土地に縛られるし、作物の世話に追われて遠方の山に遊びに行ったりもできないだろう。

自然の中で最も自由に生きられる職業といったら、それはもう海で生きる漁師しかないだろう。

 

海の男・・・ 大変結構ッ!

そんな感じで漁師になろうと決意したのでした。

 

 

 ◆ 何故山口県なのか:

 いざ、漁師になろう!と決意した佐竹が訪れたのが

池袋のサンシャインシティで全国漁業就業確保育成センター主催した

令和元年度の漁業就業支援フェアなるものでした。

 

それは全国津々浦々の新規漁業者、労働者、後継者を求める団体、個人が集うイベント。

これに参加し、移住先、修行先を決めちゃおうと思ったのでした。

 

五島列島もいいな。種子島もいいな。

アルプスや立山が近い富山とかもいいな。

苗字が苗字だし秋田もいいな。


どこにしようかなと考えていた時に「山口県で漁師になろう!」と記された

黄色いはっぴを着た山口県の職員さん(宮崎氏)に

「お兄さん、漁師なりたいの?山口県なんてどう?

船買うお金も出してあげるし、船舶免許も取らせてあげるよ。

山口県のニューフィッシャーに対する支援制度は全国一だよ。」

 ナンパされたのが全ての始まりでした。

漁業就業支援フェアではフェア参加者向けに

各都道府県及び市町村で実施する、新規漁業者に対する支援制度を掲載した

「新規漁業就業者 支援制度一覧」という冊子も用意されていて―

それに目を通してみても確かに山口県は全国一と言っても過言ではないほどの支援制度が用意されていました。

 

独立後3年間にわたり支給される給付金(合計360万円)

・独立時、船や漁具代を最大200万円まで支援してくれる制度

・漁業経営に必要な資格(船舶免許や無線関係)を格安で取らせてくれる制度


なるほど、山口県はやる気が尋常ではないようだ。

山口県の事は下関だとか獺祭(日本酒)だとかしか知らないけれど、

どうせやるならやる気のある県がいい。

そう思って移住先を山口県に決めたのでした。



 ◆ 何故浮島なのか:

山口県は日本海と瀬戸内海、双方に面したちょっと面白い感じの県なのです。

最初は漁師になるのなら、常識的に考えて日本海側だよな~と思っていました。

海の事は何にも知らないけれど、普通に考えて内海より外海の方が水産資源が豊富に思えたのです。

全国的に漁獲量が減っている中で、資源が限られている(であろう)内海はきっとキツいよな~と思っていました。

が、


外海と内海。両方見てから決めても遅くはないだろう。

漁師になる以前に、実際に住む環境の事とかもある。

 

という考えから実際に東京で行われた漁業就業支援フェア、

そしてその延長線上にあった山口県漁業就業支援フェアでお会いした

浮島漁師の「お師匠」にお願いして3泊4日の短期研修にお邪魔したのでした。

結論として浮島はとてもよかった。

最初は離島という事ですんごく不便なんじゃないの?

閉鎖的な村社会ですぐムラハチとかそういう事が起きちゃうんじゃないの?

なーんて思っていたんだけれど。

 

不便は不便だけれど、人はとても優しくあったかく、

何よりも自分が求めてやまない自然が、「自由」があった。

 

短期研修中にお師匠に見せてもらった漁もバリエーションが豊富でとても良かった。

操業できる漁種が多いという事は、海の環境が変わっても、それに対応したカードが切れるという事だから。

(逆に言えばいろいろやらなきゃ生活できないという事でもある。)

 

その後、日本海側にも訪れ、浮島と比較検討し、

より心に響いた方― 移住先を浮島に決めたのでした。

 

 

 ◆独立したらネットショップを始めたい:

世界全体では養殖を含めて漁獲量は年々増加傾向なのに

魚食大国日本では1990年代をピークにすごい勢いで減少中。


地球温暖化、乱獲、密漁、漁業従事者の減少。


その要因は色々考えられるけれど、

実際に漁業に触れてみた身として分かったのは

以下のサイクルが悪さをしているということ。


日本人があまり魚を食べなくなる ⇒ 魚価が下がる ⇒

漁師は魚をより多く獲らないと生活できなくなる(乱獲)⇒

需要より供給が多くなり、余計に魚価が下がる ⇒

漁師は魚をより多く獲らないと生活できなくなる(乱獲)⇒

海から魚が居なくなる ⇒ 漁師の生活さらにHARD化 ⇒

漁業従事者がさらに減る。


まさに破滅のサイクル。

このサイクルとは関係なくて地球温暖化だとか

そういった、より大きな問題のせいかもしれないけれど

 

現に数年前から周防大島近海では太刀魚が姿を消してしまったし、

山陰地方の日本海でもイカが獲れなくなって久しいという。

もうちょっと遡ると周防大島近海では昔、一晩であなごが100kg、200kg

普通に獲れていたというが、今ではあなご籠を100籠一晩海にやっても獲れるのは

せいぜい数匹程度だ。


そんな中、上記の破滅のサイクルを続けてみろ。

今獲れている魚も数年で姿を消すぞ。


佐竹はそんな破滅のサイクルをぶち壊して

次の世代に、未来に豊かな海を残したい。


せっかく漁師になるのだから、

未来の人達が「オレも漁師になりたい!」って思えるような海を残したい。


そのためにはネットショップが必要なのだ。


魚を捌いたり料理したり、食べれる状態にするのが面倒くさい?

骨とか頭とか尻尾の処理が面倒くさい?

こっちでやってやる!

すぐ食べれる状態にして送ってやる!

そのために将来、プロトン冷凍機の導入も考えているぞッ!


そうして調理したり、ブランド化したりして魚介類に付加価値をつけて

ネットショップでより高く、市場に売るより高く魚介類をお金にできれば!

そしてその輪を広げていければ!

 

少ない漁獲量で漁師の生活は潤い、海も必要以上にその資源を減らさずに済む。

漁船が燃やす燃料も少なくて済むし、排出するガスも減る。

良いことしかない。(はずだ。)

 

海と共存する漁師になるため、

この佐竹、ネットショップ運営は絶対だと思っています。

 

 

◆独立したら出納帳を公開したい:

34歳から漁師を目指すのはいいけれど、

漁師って儲かるの?というか、食べていけるの?

 これ現実問題として立ちはだかり・・・

実際佐竹はなかなか漁師になる第一歩を踏み出せませんでした。


 ネットで調べてみると「漁師だけではとても食っていけない。」

「年収200万いくかいかないか」というネガティブな声もあれば

日本海側で独立1年目で年収1,000万を突破したやり手の人もいたりなんかして。

ピンからキリまで色々な声がありました。

が、いかんせん具体的なデータが少ない。無いと言っても過言ではない。

正直食べていけるのかいけないのか。

裕福な暮らしができるのかできないのかが全く分からないし見えませんでした。

そりゃ普通は自分の収入なんてネットに上げる人なんてまずいません。

それに漁師からすると相手は自然ですから人間の思うようにはいかなくて当たり前です。

年度によって波があるもんだと思って間違いないでしょう。海だけに。

それでも操業時間をはじめとしたやる気はもちろん、漁の腕前だったり、

安全(危機)管理だったり、漁業を始める場所だったり・・・

そういったことなんかも収入いうファクターには絡んでくるはずです。

どれくらいのペースで、どれくらいの時間を仕事に当てたらこれくらいの収入になるのか。


そのいちデータになれたら―

佐竹と同じように漁師になりたい、漁師の仕事に興味がある人、

いい年して違う畑に飛び込んでいった人がどういう人生を生きるのか。

そういった事に興味のある人の役に立てたらいいなと思っています。


以上!

よろしくお願いします。