お久しぶりです。

 

大分県のタナカ漁網株式会社さんに注文していた流し刺し網が手元にやってきたので

これを操業できる状態に持っていくのに、四苦八苦&忙殺されていた今日この頃。

朝から晩までの作業を続けていたので、つい更新をさぼってしまった。

仕方ないね。

 

いやー それにしても大変だった。

 

網と網とを縫い合わせる作業も初めてで。

こんなん余裕だろ?すぐ終わるだろ?と思っていたのだけれど

200目もある網を1目1目縫い合わせていくのはかなりの時間を要した。

計21時間くらいかかったかな~。

 

大体の人は家族なんかを動員して複数人でやるから数日で終わるみたいなんだけど

自分は1人なので

 

この3連リモコン(船を遠隔で操作するリモコン)を立てる台が相棒。

最初は地面に座って縫っていたんだけれど、

浮かせてやったほうが効率が良いという事に気が付いてからは加速して作業を進める事ができた。

 

おっと、網を縫うだけじゃあない。

 

流し刺し網は漁業権の他に、特別な許可証がなくては操業できない漁なので

(自分はその特別な許可証を30万円出してもう操業しない漁師から買った。なんだそれ。)

漁船にも「ソレ」と分かるように特別な表示をしなくてはならないのだった。

 

許可番号

まず、船体に表示する許可番号板の作成。

蛍光緑の下地に黒字でなくてはならない。

もちろん緑の下地も黒字のサイズも指定されている。

 

ヤは山口県のヤ。

777は許可番号。

 

うん。

777が許可番号とは縁起がいいね。

始める前から大当たりだ。

 

蛍光塗料を塗れ

次に船体の塗装。

船のブリッジ周りに巾20cm以上で蛍光赤の横線を入れなくてはならない。

この塗料を入手するのに時間がかかってしまった。

 

防舷材下部に濡れ

 

あと、船前部の防舷材の下にも巾20cmで幅1mで要塗装。

 

船を下げて桟橋から塗装したんだけれど、下過ぎて態勢がキツかったー。

 

そうして1週間かけて縫い合わせた網を2時間かけて船に積み・・・

 

ブイ。

 

いろいろ操業しやすいように網に取り付けるブイの位置なんかも工夫して。

 

いざ!

そしてついに。昨日。

凪いだ日を見計らって試験操業をしてみた。

(詳しいことは時間的余裕がある時に書くけれど、

この黄色いブイひとつひとつで網を吊り下げている。)

 

他の人が1000mの網をやっているのに対して、自分は540m。約半分。

 

あくまで試験操業なので他人の邪魔にならない、なんもいないようなところをやってみた。

 

結果を言うとスズキが4本に鯛が1枚、ヒラが1枚という大不漁なデビュー戦だったワケなんだけれど

自分のボロ船でも無事に、一切のトラブルがなく操業ができたというのが

非常に大きい経験値になった。

 

乱獲に繋がるような漁なので、操業するのにあまり気が進まない仕事だが・・・

底引き網が禁漁期に入る4月20日以降はこれくらいしかメシの種がない。

(その昔は太刀魚釣りが盛んだったらしいが、彼らがこの海域から姿を消して久しい。)

 

やるしかないのだ。

 

初心者のうちは時化の日は避けて・・・ 凪専でやっていこう。