アカ〇イ

 

ぎゃああああああ!!!

 

 

朝1からこれかよ!!?

 

そんな地獄の底引き漁。

 

しばらく茫然とした後、意を決して袋を開ける。

 

どざああ

袋の口を緩めた瞬間バックステップを決めたが正解だった。

すんげえ勢いで大量のアカエイが袋から滑り出てきた。

なんという地獄。

 

おかしいよね。

赤貝を狙っていたのにアカエイがこんなに。

アカガイとアカエイ。

1文字しか違わないのに、1kgあたりのその価値は15倍以上も違う。

 

は~。改めて茫然自失。

駆除対象だし、毒針を処理した後、邪魔にならないところにかためて置いとかないとな。

(持ち帰って組合の冷凍庫にぶち込んでおくとkgあたり80円の手当が出る。

最終的に粉末にされて鶏の餌になるそうな。)

 

まあ、いいネタができたな、と仲間うちのライングループで報告すると・・・

 

「おお~ 今日時化てるしkgあたり200円くらいつくんじゃない?出荷したら。」

 

なんですと。

 

現時点で軽く100kgはいるぞ。

100×200で2万円。

30分で2万円。

 

 

・・・

 

悪くねーな。

 

 

おらあああ!

ガーッハッハ!!

 

うりゃああ!

おらあああん!

 

ハッハー!

YEAAAAAHHHHHH!!!

 

 

魚探でアカエイが群れている場所を特定したので

開き直ってアカエイを集め始める佐竹。

 

毒は皿まで喰うのがモットー。

ここらでアカ〇イを獲らせたらオレに敵うヤツはいねえという事を示すとするか。

 

 

かくして

 

地獄顕現

 

イケマの中に地獄が顕現してしまった。

 

 

 

とりあえず・・・

こんな大量のイレギュラー過ぎる魚(?)を出荷した人なんてかつて居ないだろうし、

(数枚なら普通に居る。)

島の運搬船を担当してくれている人に連絡しておこう。

1枚1枚が重いから迷惑かけるかもしれんからな。

 

そしたら

 

ええ・・・

 

なんか関係者各所にアカエイを大量に出荷しようとしてる

キチ〇イが居るみたいな情報が出回ってしまったらしく、

帰港前に組合のグループラインでクギを刺されてしまった。

 

・・・フン。

 

そんくらいで怯むオレだと思うなよ。

赤字でも構わん。

特大の19枚のアカエイ、全部出荷してやる。(小さいのは毒針をとって海に帰した。)

赤字伝票つくってみるのも一興よ。

面白さは全てに優先されるのだ!

 

とか思っていたのだけれど

結局断られて全部駆除処理させられてしまった。

 

19枚で153kgあった。

 

・・・

 

言いたい事は色々あるが・・・

 

まあ、ひとつだけ。

 

 

つまんない。

 

 

こんな事なら相談せずに奇襲をかけるべきだったな。次はしくじらない。