昨日、今日は明日以降の漁の準備作業に従事しました。
昨日はあなご籠の。
今日はサワラの一本釣りの。
あらかじめ色々な仕事の準備しておくことで
どのような状況※にも対応できる環境を作っておくのですね。
(※:時化など海の状態、市場における魚別の魚価=当然高いものを狙う。)
昨年度などに使っていた漁具も、毎日使っているものでなければ
ロープが朽ちていたり、網目がほつれたりしている事があるので
メンテナンスせねばなりません。
ロープが朽ちていれば、海の中でそこが千切れて漁具を失うかもしれない。
網目がほつれていれば魚がそこから逃げてしまうかもしれない。
どの世界でもそうだけれど、道具のメンテナンスってホントに重要。
道具を大事にできないヤツは何してもダメ
というサタケのフィロソフィーにも・・・
って違う!
そんな事を言いたかったのではない。
あなご籠。あなご籠なのだ。
50-100に枝分かれさせたロープの先に籠を付けて
籠を組み立て・エサを入れて海に投下し、数時間後に回収するというこの漁。
(夕方入れて次の日の朝に回収するのが基本。放っておくと・・・
アナゴが入る → タコやその他フィッシュイーターがアナゴを狙う →
アナゴが食い荒らされる → フィッシュイーターもやがて餓死する →
餓死したフィッシュイーターを狙って別のフィッシュイーターが入ってくる →
∞ループ = 俗にいう地獄籠の完成となり一帯で魚が減る原因になる。)
獲れる魚は主にあなごとタコ。
タコツボと違いエサ代は必要だけれど
(エサは主に脂の乗った冷凍エサ用イワシ。あなごは視力が弱い分
嗅覚が優れているらしい。脂の乗ったイワシに飛びついてくるのだ。)
海に沈めておけば魚の獲れる、比較的要求スキルの少ない漁なので
個人的にタコツボと並んで興味アリアリだったのだ。
カゴを組み立てるとこんな感じ。
(今度もっと分かりやすい横からの写真を撮ろう・・・)
入口が2つあり、入るのは簡単だけれど、出るのは難しい構造。
エサは中に入った獲物がなかなか触れないポケットの中に
収めるようになっている。
かわいそうにエサ目当てで入ってもエサを触れない構造になっているのだ。
漁師としてはエサが長持ちして良いよね。(長時間獲物を誘引できる。)
これを最大300籠まで沈めてやる漁なんだけれど、
(資源保護の観点から瀬戸内海では300まで。外海は500らしい。)
興味津々のサタケ、1籠あたりの値段を聞いて驚愕 !
なんと、新品の場合1籠あたり
3,000円
もするらしい。
はあっ!!?
3,000円 × 300籠 =
90万円!?
加えてロープ代なんかも考えたら100万以上になるのは確実!
高いわっ!
エサ代もかかるし、まずこれに100万突っ込むよりまずは
他の、エサ代のかからないタコツボなんかに
投資した方がいいんじゃあないのか。
色々考えちゃった火曜日。