サタケは変な魚大好き人間。
以前から時々網にかかって上がってくる
背びれがとってもパンク・ロックしてるコイツが気になっていたのだが、
ついに譲ってもらう事ができた。
この不気味な魚の名前は「マトウダイ」。
漢字で書くと「的鯛」。
体の中央にある黒丸が的に見えるのが由来とかなんとか。
もしくは「馬頭鯛」。
ウマヅラをしているからだとかなんとか。
どうやって食べたら美味しいのだろう。
と思ってちょっと調べてみたらコイツ
こんなブリティッシュ・パンクな見かけしてるクセに
なんと高級フレンチの食材らしい。
パンクスなのにフレンチ。なんか間違ってないか。
しかも向こうでの呼び名は「サン・ピエール」。オシャレすぎだろ。
サタケはジャン・ピエール・ポルナレフしか知らない。
まあ、これで食べ方は決まった。ムニエルだ。
いつもの如くかっさばいていく。
鯛の仲間なのかもしれないけれど、鱗がないので好感が持てる。
三枚に卸すのに半魚人になる必要がない。
っつーか尻尾周り、チクチクして痛てーな!
と思ったら
BLOODY HELL!(ブリティッシュパンクス的表現)
筋金入りのパンクスだコイツ!トゲトゲしいぞ!
トゲトゲしいパンクロックなトサカ周りは全部落として三枚に卸していく。
皮には切り込みを隠し包丁的な感覚で入れていく。
アラ(尻尾、中骨、頭とか)も美味しいらしいので
アラ汁にして明日の朝ごはんにしよう。
肝も美味しいらしい。
これは刺身にしようかと思ったけれど、これもムニエルにしてみる事に。
それにしても全身美味いとは伊達に鯛を名乗ってないな。マトウダイ。
塩コショウ振ってー
出てきた水分とってー
小麦粉をまぶしてー
オリーブオイル、バター、ニンニクを溶かしたフライパンの上に投入ッ!
「海は身から、川は皮から」
なーんて言葉もあるけれど
なんとなく身からやると崩れてしまいそうだったので
今回は皮から焼いていく。
それにしても最近はこんなチューブ状のバターめいたものも
売られていて便利だなー
ちょっと焼きすぎた感もあるけれど完成!
そして盛り付けのタイミングでやっぱり身が崩れた無念!
レモンの持ち合わせが無かったのが残念だけれど味は最高だった。
過去にヒラメだとか鮭だとか鰆だとか色々な魚のムニエルを
それなりには食してきたつもりだけれど、マトウダイが一番かも。
肝のムニエルもまろやかでどことなくフォアグラを彷彿とさせる感じ。
うん。「サン・ピエール」なんて呼ばれて珍重されるのは伊達じゃあないな。
群れないのであんまり獲れないお魚みたいだけれど、こんなに美味しいのなら
いずれこのサイトでも通信販売で取り扱ってみたいな。