今日は船尾で↑画像のような―

ロープの先に石が括り付けられた中世の凶器じみたものを振り回しては

全力で海面に叩き付けるという妙な仕事に従事した。

10分単位で6セット。できるだけ多く。できるだけ強く海面を叩くのだ。

陸上でこんな凶器を振り回そうものならソッコーで通報されて

ブタバコにブチ込まれそうなものだけれども

海の上ならば許されるから面白い。

 

今日サタケが従事したのはタタキ漁と呼ばれる「脅し」を利用した漁。

魚群探知機で狙う魚の群れを見つけてから(今回は鯛)網で群れを囲ってー

上画像の凶器で海面を叩いて魚の群れを驚かしてー

網に魚を追い込んで獲る漁なのだ。

 

海面を石で叩いて水深20mとか40mとかの深みにいる魚を

ビビらせて動かして獲るワケなんだけれど・・・

どう考えても海面を叩いて発生する衝撃、水しぶきとか泡沫がそんな深みに届く

ワケがないので、魚を脅すのにおいて重要なのは「音」に違いないはずだ。

水の中では音が伝わりやすいらしいし。

 

では別に海面を石で叩かなくてもいいんじゃないか。

海中スピーカーで下腹に響くような―

重金属めいた音楽を流しても魚は獲れるんじゃないか。

 

この魚は『Disturbed』のアルバムで獲りました!

この魚は『Metallica』、『The Rolling Stones』で獲りました!

 

とかなったらそれ系の音楽をフィーチャーした飯屋や飲み屋に

ロック・フィッシュだのメタル・フィッシュだのパンク・フィッシュ的な感じで

ブランド化して卸せるんじゃないか。

 

このまま続けたらトミージョン手術が必要になるんじゃないの?

ってくらい石で海面を叩く作業がキツ過ぎて、

叩いてる最中そんな妄想に逃避していた1月14日の火曜日。

 

許可制で、操業できる漁業者の数が一定で決まっている漁なので

サタケは独立しても(誰かが辞めないと)できない漁かもしれないけれど。

 

そういうイロモノ路線で攻めてみるのも面白そう。

夢が広がるわい。