今日は仕事が早く終わったので

先日の登山でボロクソになった登山靴をメンテナンスだ。

いくら整備されていても登山道は登山道。山道は山道。

石コロや木の枝、段差なんかに擦れて擦れまくって

サタケが愛用しているような時代遅れの

オールレザーの登山靴だと1回の登山でこんなにキズだらけになってしまう。

 

最近の化学繊維でできた登山靴と違って

この手の革でできた登山靴は細かいメンテナンスは必要だし、

防水ワックスを塗って被膜をつくってやらないと水が滲みこんで革が

カビたりしちゃうし、くっそ重いし。

(化学繊維の登山靴の倍重い。片足1kg近い。)

 

正直、良いところなんてひとつもない。

丁寧にメンテナンスして使えば化学繊維の登山靴と違って10年以上持つ

という美点はあるけれど、ソールはいつか張り替えなきゃいけないし、

張り替えるにしても、化学繊維の靴を買い替えたほうが安いという有様。

 

じゃあなんでそんな手間暇ばかりかかるものを使うのか?

 

逆にそれがいいと思っているからだ。

 

昔から手がかかる子ほどカワイイって言うじゃない。サタケは子供いないけど

それに革製品は使っている内に馴染んできて、

自分専用のオンリーワンの道具になってくれるから好きだ。

単純に長い付き合いになると愛着も湧きますし。

 

サタケは安いものをダメになるたびに買い替えていくよりも

多少値がはっても本当に良いものを長く、大事に使っていきたいタイプの

人間なのだ。

 

サタケが愛用しているイタリアはザンバラン社の『フジヤマNWGT』も

最初はこんな山姥山ガール受けするキャワイイ色してました。

でも日々のメンテナンスでヌバックレザー用ローションを塗ったり

防水ワックスを塗りこんだり、カサついてきたらシュプリームクリームで

保湿してやったりしているうちに

こんな黒光りする渋いあんちくしょうな感じに。

もう二度と戻らないキャメルカラーの時代。

でも自分のものになってきてる感があって実にベネ。

 

まあ、なんだ。

革登山靴の何が良いかなんて御託を並べたけれども、

サタケは前職の経験から

道具を大事にできないヤツは仕事ができないヤツ。

道具を大事にできないヤツは人も大事にしないヤツ。

という価値観を持っているので、そうならないために

結局のところどんな道具でも大事にしたいのだ。

工具を無くしたりするヤツだとか工具を錆びさせるヤツ(海の上は別)

だとかはどうかサタケに近寄らないで欲しい。

だから革登山靴のメンテナンスもその延長なのだ。

 

前置きが長くなってしまったが、そんなワケで

今日は革登山靴の通常メンテナンス方法を紹介したいと思う。

使う道具はウエス(一番上)

レザーワックス(中段左)、ナノクリーム(中段中)、

ヌバックローション(中段右)、

靴磨き用柔らかめブラシ(下段下)、靴磨き用硬めブラシ(下段右)。

 

手順①:

まずは汚れをまるっと水洗いして落とす。

ソールは硬めのブラシを使ってゴシゴシ洗って泥を落とす。

側面と上部はウエス、もしくは手で優しく洗って汚れを落とす。

ここで革が水を吸ってしまった場合は防水レザージェルを使って

防水処理をするんだけれどそれはまたの機会に・・・

手順②:

革部分が濡れた状態のままレザーローションを塗りこんでいく。

大胆にやっていい。特に傷つきやすい爪先部分に重点的に塗りこんでいく。

全体的に塗れたら次の手順へ。

手順③:

革が乾かぬうちに次はレザーワックスを手で塗りこむ。

1足につき人差し指の第1関節くらいのワックスを手にとってー

塗っていく。ざっとでいいので靴ひもを通す金属部分の間も塗ろう。

全体的に回し塗れたら次のステップ。

 

手順④:

柔らかめのブラシで高速で磨こう。

力を込めず、ブラシを押し付けずに、毛先だけで高速で磨くのだ。

ブラシの摩擦熱でワックスが溶かして革に滲みこませるのだ。

特に下画像のような革の縫い目にはワックスがたまるので重点的に

磨いてやろう。

手順⑤:

ちょっと乾かす。表面の水滴などがなくなったら

今度はナノクリームを手順③と④の要領で塗りこんで磨く。

ちなみにナノクリームとは防水&保革クリームだ。

 

手順⑥:

あとは陰干しして完成!

へへん!

まるで生まれ変わったようだぜ!

 

そりゃ深い傷はよく見りゃわかるけれど、それ含めて愛着ってやつだいね。

 

うーん!

早くもまた山に登りたくなってきたぞ!

次の休みはいつだー!?