予想外の光景

なんかすげーとこに来てしまった。

 

ここは広島県の呉(くれ)は船の解体所。

船の残骸、パーツの上に残骸、そしてまたパーツ。

 

落ちたら大怪我

 

長大な足場板の下は3、4mの奈落。

足を滑らせようもんなら大怪我間違いなし。

 

なんかもうすんごい。

なんかもうすんごい。

1面ゴミ山のようだけれど、見る人によってはお宝の山な不思議な光景が広がっている。

時間、そして雨さえ降っていなければいろいろ探してみるんだけれど。

 

あいにくそうもいかないので、

担当者さんに単刀直入に目的のブツへと案内してもらう。

 

ブツ。

それは・・・ ネットローラー。

 

流し刺し網漁を営むにあたり、それはもう必須レベルの漁労器具だ。

新しく作るとなると300万円以上かかるものだが、

この解体所には中古で20万円で転がっているらしい。

 

ここへは今日、そういったタレコミをうけて遠路はるばるやってきたのだ。

 

候補A

 

第一候補。

あるな~

不安定な足場の上、真っ二つになった船体の下に。

本当は近くまで行って見物したいけれど、

何かあろうものなら最悪死ぬ。

 

候補B

第二候補。

あるな~ 無造作に積み上げられている。

第一候補とは違い、えび漕ぎ漁という底引き網の一種で使われる2層式ローラーなので

(左右で仕切られている。なお、えび漕ぎ漁はフォレスト・ガンプがやっていたあれだ。)

流し刺し網漁で使うにはかなりの加工が必要になるという欠点はあるが・・・

 

それでも、選ぶとしたら第二候補なのかな。

というのも第一候補に比べ全体的な大きさがコンパクトであるからして

(小さ過ぎたりということもないみたい。)

重量に圧倒的な差があるというのがデカいようだ。

 

いろいろな人に意見を聞いてみた結果、第一候補のほうは 重すぎて

船底塗料の及ばない範囲まで船が沈みこんでフジツボがつきまくったり、

燃費が悪くなったり、マフラーから水が入って悪さをしたり、いろいろ悪さをするみたい。

 

それなら加工費がかかるにしても、取り回しのよい第二候補の方が良い。

 

ということで第二候補の購入は「ほぼ」確定。

 

作動方式が自分の船と合う合わないなど

まだまだ超えなけりゃいけないハードルが控えているので

確定ではなく「ほぼ」確定。

 

後日、担当者さんがクレーンでローラーを引き出して

作動方式等を確認してくれることになった。

 

いや、頼むぜ。

 

これが手に入ったら。

 

相変わらず乱獲への後ろめたさはあるが。

 

誰にも負けたりしない。

なんだかそんな気がするのだ。