大量のスナメリクジラに追われて
釣りの頼りとなるイワシの群れがカチ(岸辺)に入ってしまった。
カチは総じて浅いもの。
道具を引っ張って釣りをするこちらとしては道具を
岩礁などに引っかけてしまう恐れがあるので非常に仕事がやり辛い。
というかそれ以前に釣りの主目標であるサワラの適温と
浅場の海水温がマッチしていないらしく、
リスクを冒して道具を曳いてみたところでサッパリ釣れない日々が続いている。
具体的に言うと、前回31本のサワラを釣って以来、今日に至るまで合計5本のサワラしか釣れていない。
むむむ。
お金になっていない。
さすがに底引き漁に戻るかなーと思いつつも
3度ばかり味わってしまった大漁の幻影を追ってみたり、
新しい境地を開拓しようとひらめ釣りを試行錯誤してみたり。
「底引き漁しなきゃなー」と思うだけでイマイチ実行には移せてはいない。
そんなうだつの上がらない日々の帰り道。
妙に船がガタつくので
船を止めて、プロペラの点検窓を覗いてみる。
ひょっとしたら海藻やらロープなどの漂流物でも巻き付いたのかもしれない。
・・・
異常なし。
なんだろな~と思ってエンジンルームを覗いた瞬間、
原因がハッキリとわかった。
エンジンの回転部分と
シャフト(この間新品に変えたばかり)を繋ぎ合わせる
カップリングと呼ばれる部分のボルトとナットが明らかに足りてないやんけ!!!
というか1点留め!
脅威の1点でのみ留まっている。
触ってみると、この1点ですら緩い。
締めようとしても空転する・・・ ということはヤマがなめているということだ。
危ねーなおい。
もしこれが外れていたら。
色々な意味でゾッとするぜ。
普段気にもとめない場所なのに、この瞬間だけはなんかパッと目に入ったわ。
いや、ギリギリ運がいいな自分。セーフセーフ。ギリギリセーフ。
さすがに最初から1点留めだったワケはないよな。と
エンジン下のビルジ(船底に溜まったオイルや海水などの不要液体)をさらってみたら案の定ボルトと
ナットがいくつかでてきた。
いくつかのボルトはねじ切れている。
ボルトはあれど、ナットが2つしか見つからなかったので
とりあえず2つ追加で締めなおして帰港。
船を桟橋に停めた後、確認してみたらそのボルトも1つねじ切れていた。
こんなんで操業してたらいつ漂流する事態になってもおかしくない。
というか不良工事だろ。これ。
前回シャフトを交換する時に、ちゃんとしてくれていればこんな事には。
事故が起きる前に発見できたから良かったものの。
何かに突っ込んだりだとか。万が一もあったぞこれは。
明日は朝1で鉄工所のお世話になろう。
くそ、やはりなんだかんだついていない。