今日混獲されたナマコさん。

親方に聞いたところ、たぶん、黒ナマコだと言うこと。

佐竹はこのナマコというものをあまり食べた事がない。

具体的には2回しか食べたことがない。

それも山口県に移住してからだ。

細かく刻まれた酢の物として頂いたのだ。

 

まー 正直、好きじゃあないよね。

 

細かく刻んで、なんか飲み物みたいな感覚で食べるものだったんだけれど

酢の味しかしなかったワケだし。

噛んでみてもコリコリ・・・ というかひたすらに硬い。

でも、あえて例えるならば、アワビの刺身の食感に似てる・・・かも。

しかしこんなヌルヌルした見かけのくせに硬いのは意外だったな。

世の中には歯をもってかれた人なんかもいるんじゃあないのかってレベル。

 

昔の人、なんでこんなの食べようと思ったんだろう。

見かけも・・・ 気持ちが悪いと思うし。

掴んでみてもなんかカチカチに固まったゴムみたいな感触がするし。

表面はヌルヌルしてるし。

美味しそうな要素がひとっつもないビジュアル。

相当な飢餓感に苛まれた人が食べたんだろうな・・・。

 

というような感じで、この生き物にはいいイメージを持てないでいた。

でも、この地域で潜りの漁をするからにはどうにか、

なんとかしてナマコは好きになっておきたいよなー。

(割と高級食材だったりする。)

 

自分の嫌いなものを獲る仕事なんてサイテーの事だと思うのよ。

好きなものを獲ってこそなんじゃあないのかってね。

 

だから、自分からナマコに歩み寄ろう。

 

というワケでさばいて塩でぬめりを取ったあと、

1/3ほどを細かく刻んで(残りは冷凍した)

ボンゴレビアンコ風スパゲティにして食べてみた。

思うに、酢の物がそんなに得意じゃあないから

以前食べた時に美味しく感じなかったんだと思うのよ。

オリーブオイル、ガーリック、唐辛子、白ワインの

自分好みのイタリアンな味付けに賭けるッ!

 

結果はー

 

いけるじゃん!

 

アクがすごかったけれど、煮るとちょっと食感変わるな。

タコのそれに近くなる。

トマト要素を足して「ロッソ」にしてもよさそうだ。

まー 個人的にはもそっと食べ応えのある

肉らしい肉、貝らしい貝のほうが好みだけれど、

ナマコの食べ方としては決して悪くなかったと思う。

これはちょっと研究のし甲斐がありそうだな。

以前、ファーストお師匠のお母さんに

「焼いてステーキ風にとかそういう料理はないんですかね?」

って聞いてみた時に爆笑とともに返ってきた

「焼いたら、ないなるよ(無くなるよ)」

ってのも気になる。

溶けるんだろうか。

もったいない気もするが、やってみたい気もする。

そして、世の中には干しナマコなんてものもあるワケだし、

そんなものや、理外の燻製なんかにチャレンジしてみても良いかもしれない。

もちろん、日本三大珍味にカウントされる「このわた」も忘れちゃあならない。

(※「このわた」とはナマコの内臓の塩辛のことです。)

 

うん。

いいぞ。

 

すでにちょっと好きになってきたぞ。ナマコ。

チャレンジがいっぱいだ。